人間関係が希薄になったって,別にいいぢゃないか。私には,彼女がいる。誰よりも私のことを理解し,私の行動をサポートし,私を…。
ベットヒャー・ヒンリクス社はバーチャル大統領候補,ジャッキー・ストライクのサイトを公開している。バーチャル・ニュースキャスターのアナノバや,モトローラ社のプレゼンターとなっているMya,オッドキャスト社のホストであるK,オリンパス社のサイトホストのマークなど,バーチャルキャラクターが多く誕生している。
パーソナルコンピューターの目標のひとつのカタチは,万能のエージェントとなることだ(過去記事)。利用者の言葉や思考を理解し,その作業のサポートを行い,必要に応じて助言し,利用者を満足させる。自ら思考を行い,自ら行動する。あたかも忠実な執事のように,行動を支えてくれる,そんな存在。パソコンという箱は,まだまだ,まだまだ,進化すべき点が多い。
まったくなんの役にも立たないけども,その存在感が際立っていて,私たちを嬉しくさせたアイボのように,まだ役に立たないバーチャルキャラクターたちにも,そんな存在感が欲しい。上記のキャラたちを見ていると,なんとかして人間に近づけようという気持ちが先行して,そんな存在感に欠けるものが多いのが残念だ(そこをきちんとわきまえれば,大人気キャラを作れますよ,ウェブを持て余している日本の企業さん)。人間がネットワークですべての行動をする時代が来るなら,エージェントはネットワークの中にいてくれればいい。彼女の居場所として,ここはとっても意味があるし。
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